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保護者様とお子様のための学力向上情報誌 スクール21レポート スクレポ!第7号

中3生向け 速報!2022年
高校入試は何が変わった?

高校入試は新しい時代に入ってきました。これまでにはない問題が出題され、難易度も上がっています。次の受験生はどんな対策をすればいいのでしょうか?今年度の入試で起きた変化や、ここ数年の傾向、入試で求められている学力について具体的に解説します。今日からの勉強に役立てて下さい。

❶今年度の入試で起きた変化について

過去問に無い問題が出された!

今回は、学習指導要領が新しくなって初めての入試でした。各教科に新たに追加された単元があり、入試でもその単元がしっかりと出題されました。例えば英語では「仮定法」や「現在完了進行形」、数学では「四分位数」などです。
新しい単元は過去問がありません。過去問を解くだけでなく、ワークなどの学習もしっかり取り組まないと入試で失点する原因にもなりました。
これらの新単元は次年度以降も出題されると予想されます。みなさんの代からは1回分の過去問はありますが、まだ材料は多くありません。ワークや塾で行う対策問題でしっかりと得点力をつけていきましょう。

英語は難化傾向!

英語の学力検査問題では、毎年基本単語を問う問題が出題されます(今年度は13点分も!)。これまでは「1つの単語」が問われていたのに、今年度は「熟語の一部」だったり「3語」で回答する問題が出題されました。難易度を上げてきていると捉えられますが、日々の基本学習をしっかりしていれば得点できるはずです。

理社では、初めて見る形式の問題も出題!

理社は「暗記科目」とも言われますが、それだけでは解けない問題が出題されています。
社会では、地図から読み取って情報を整理して答える問題が出題されました。理科では高校生で習う知識をテーマにした問題も。ただし、知識的には高校生のものですが問題文を読んで整理すれば中学生でも解けるものになっていました。知識だけではなく「情報の整理力」「思考力」がこれまで以上に問われる傾向が見られます。
また、理科では「海水温の上昇」という時事をテーマにした問題もありました。日頃から世界の問題に目を向けている人には、なじみのある設問でした。
社会全体が変わっていくにつれ、入試の傾向も変わっていきます。今まで通りの勉強をしていると【もったいない失点】をしてしまうこともあるので、最近の傾向に合わせた学習をしていきましょう。スクール21では、各教科ともさらに細かく分析をしてテキストやワークに盛り込んでいきます。最新情報を取り入れた学習をして、一緒に合格力をつけていきましょう。

問題

❷平均点だけを見るなかれ!ここ数年の傾向

表は、ここ数年間の埼玉県公立高校入試問題の平均点です(※今年度は入っていません)。
みなさんが行きたい高校は、各科目何点取ればいいかの目安を立てておきましょう。ただし、この一覧表は平均点だけを見ていると落とし穴に引っかかることがあります。

学力検査全県平均の推移

取りこぼせない科目・差がつく科目

英語の平均点推移を見ると、ここ何年間も学力検査問題よりも難しいはずの学校選択問題の方が高得点になっています。多くの受験生が高得点を取るので、学校選択問題の高校を受験する場合は取りこぼしできないということです。また、学力検査問題は平均点が低く見えますが、実は点数が高い人と低い人の差が大きく開いています。差がつきやすい(=差をつけやすい)科目とも言えますね。
数学は逆の傾向です。学力検査問題の方が平均点が高いので取りこぼせない。学校選択問題は難易度が高いため差がつきやすいです(今年度もかなりの高難度でした)

❸入試で求められている力は?

入試では今、どんな力が問われているのでしょうか?実は学力検査問題と学校選択問題ではかなり違います。その違いをおさえて学習することで得点力が伸びていきます。
教科ごとにポイントをまとめました。意識して学習し、今年1年間で伸ばしていきましょう。

問題
〔数学〕

1問目から違いがありました。学力検査問題では基礎的な計算力を問う問題でしたが、学校選択問題では、複雑な計算問題が出題されました。また、同じような図形問題でも、問われ方が違います。学力検査問題では細かな情報まで提示されましたが、学校選択問題は情報が限られていて、自分で導き出して解く形式になっています。

〔英語〕

学力検査問題と学校選択問題でほぼ同じ英文も出題されましたが、求めらえる語彙力に差がありました。学力検査問題は注釈で4単語の説明があり、選択問題でした。対して学校選択問題では注釈は2単語にとどまり、問題は記述式でした。
英作文の問題では、学力検査問題が「3文以上」で答えるところ、学校選択問題では「40語以上50語程度」で答えるといったように長い英作文の力も問われました。

〔国語〕

50字程度の記述問題だけでなく、課題作文では180文字前後の作文が求められました。かなりの量ですね。読み取りと表現力だけでなく、スピードも問われています。

このように学力検査問題と学校選択問題では、難易度の差がありますが、両方とも「思考力」が問われる傾向が高まっています。
思考力を問う問題を攻略するためには、まず知識を完璧にすることです。思考するときには知識がなくては始まりません。各単元の学習をしっかりしましょう。そして思考力を問う問題を大切にしましょう。分からなくてもすぐに答えを見るのではなく、まず考えてみる。途中まででもいいから考えてみる。その積み重ねが思考力を高めていきます。

表

失敗しない!志望校の選び方

「志望校、どこにしよう?」「私の学力だったらどこまで行けるんだろう?」そんな風に悩むことはありませんか?先輩たちもみんな悩んできました。心から行きたい高校があれば、それに向かって一直線に進めばいいですが、学力と相談をする時は悩みがつきものです。ここでは「失敗しない志望校の選び方」として3つの基準をお伝えします。志望校選びの参考にしてくださいね。

基準1心から行きたい高校を目指す

すでに行きたい高校があるならそれが一番です。その高校に合格できるための学力をつけていきましょう。学校説明会に行って「やっぱりこの高校に入りたい!」と強く感じた先輩もいます。行きたいなと思っている高校があれば、実際に見に行ってみましょう。気持ちが高まりますよ。

基準2倍率を読みとって判断する

倍率によって入試の厳しさは変わります。たとえば倍率1・5倍だった場合は、150人が受験したとすると50人が不合格になる、3人中1人が不合格になるということです。倍率は高校と学科ごとに異なります(年によっても変わります)。あなたが候補にしている高校(学科)のこれまでの倍率を確認しておきましょう。
特に、人気が高く高倍率になりやすいのは「市立高校」「学校選択問題を取り入れている高校」「理数科」「外国語学科」「情報処理科」です。これらを候補にしているなら、倍率が高いことをしっかりと意識して学習を進めていきましょう(倍率が高いからと言ってあきらめる必要はありません。勘違いしないでくださいね)。

ランキング

基準3入試の点数配分でチャンスがないかチェックする

合否は主に「学力検査(入試)」と「調査書」で決定されます。その配分は高校によって違い、1次選抜・2次選抜によっても違います。たとえば川口市立高校の場合、2次選抜になると調査書の比率が下がり学力検査の比率が高まります。本番で力を発揮できた受験生が合格しやすいということですね。仮に3年間の調査書の点数が低くても、逆転できる点差かもしれません。点数配分も合格に関わる大きな要素です。志望校に合格するチャンスはないか、確認してみましょう。

例

〇知ってる?「隔年現象」って

ある高校・学科が1年おきに「高倍率→低倍率」を繰り返すことがあります。ある年に「倍率が高かったから避けよう」と皆が思うと倍率が下がります。それ見て次の年に「今年は倍率が低いから受けよう」と皆が思うと倍率が上がります。こうした現象にも注意が必要です。

〇落とし穴に落ちないで!第2志望のしくみ

第2志望を認めている高校があります。たとえばある高校で、このような受験人数だったとします。
・理数科:定員40名 受験89名
・普通科:定員318名 受験458名
普通に考えると普通科の倍率は1・44倍です。(458÷318)ですが仮に理数科を受験した全員が第2志望を普通科にしていたとします。すると理数科で不合格になった49名も普通科の受験生として扱われます。すると定員318名に対して受験生507名、倍率1・59倍になるのです。第2志望を認めている高校かどうかもチェックが必要です。

今から合格に近づく!効果的な学習法

「今日から受験生に」なって下さい。すでに先輩たちは受験を終えたので、次の受験生はあなたです。ただし、まだ部活のあるこの時期なので、勉強時間を増やさなくても着実に力をつけるための、効果的な方法を5つ紹介します。

1:勉強時間をムダにしない。すべての授業に積極的に参加せよ

授業時間は「勉強する」と決まっているのでその時間をムダにしないこと。集中するのはもちろんのこと、手を挙げて発表などをすると、1回の授業の中で身に着くことが増え効率が上がります。塾の授業だけでなく、学校の授業も含めてすべての授業ですよ。

2:後回しにしない。その日のうちに解決せよ

覚えるべきことはその日のうちに覚えましょう。分からないことがあったらその日の内に復習を。後回しにするとどんどんたまってしまい、結局効率が落ちます。

3:ワークをおろそかにしないバランスよく取り組め

ワークにはバランスよく問題が載っています。入試の過去問に無い新しい単元も掲載されていますよ。

4:「×」でガッカリしない。ミスや失点は成績を伸ばす宝もの

テストでは満点でない限り「×」がつきます。成績を伸ばすのは「×」を「〇」に変えること。「×」がついた問題は成績を伸ばす材料が手に入ったということです。解き直しをして成績を伸ばしましょう。

5:1分を大切に。場面に合わせた勉強内容を決めておく

勉強できる場面はいくつかあります。それに合わせて「どんな勉強をするか」事前に決めておくと効率が高まりますよ。
・机とイスがある場面:じっくりと時間をかけて学習したり問題を解く
・イスはあるが机はない場面(電車内など)/立っている場面(駅での待ち時間など):単語帳の暗記/参考資料を読むなど

合格の原動力! 県立御三家に合格!先輩たちの受験秘話
これがあったから合格できました!

「入試本番、緊張しましたか?」
「志望校っていつ頃決めたんですか?」
先輩たちに聞きたいこと、山ほどありますよね?この春県立御三家に合格した6名の先輩たちが座談会で受験の話を生々しく語ってくれました。

生徒

志望校を決めてからは「浦高に行きたい!」という気もちが2倍くらいに跳ね上がりました。

Q志望校を決めたのはいつ頃ですか?決めてから何か変わりましたか?

「志望校が決まったら勉強の姿勢が変わった」という先輩たち。どの時期に決めたか、決めてから何が変わったかを語って頂きました。

武井さん

武井さん:浦和高校の文化祭に行った時です。男の先輩たちが、炎を付けた矢を飛ばすなどして盛り上がっていました。「他の高校と違うな」と感じましたし、僕は昔から両立が苦手だったので、文武両道を掲げる浦和高校に決めました。志望校を決めてからは「浦高に行きたい!」という気持ちが2倍くらいに跳ね上がりました。それまでも行きたいとは思っていたけど、心のどこかに「私立でもいいかな」と思うところがあったと思います。でも、文化祭に行って「絶対にここ!」と決めたら、勉強で苦手なところとも向き合えるようになりました。

内山さん:中2の3月頃にだいたい決めていたのですが、完全に決めたのは中3の夏です。説明会で感じた女子高だからこその校風がよかったです。元々内申点が低くて、中2までは授業態度も良くありませんでした。志望校が定まると、今の成績と(合格ラインと)のギャップが明確になって、「これじゃダメだな」と授業態度を変えるきっかけになりました。すると内申点がよくなり自信がついたので、さらに勉強に身が入るようになりました。

長嶋さん:結構決まらなかったです。結局決まったのは、年が明けてからです。(中学でもやっていた)吹奏楽がやりたくて大宮高校に決めました。

岡さん:とりあえず大宮高校としていたけれど、決定をしたのは入試の直前でした。併願校に落ちて自信がなくなっていましたが、その時に(スクール21の)先生が「大丈夫だよ」と言ってくれて受験することに決めました。

【まとめ】志望校を決める時期はそれぞれ。決まると勉強にさらに集中できる!

おばあちゃんに教わった深呼吸をやったら、落ち着けました

Q入試直前や当日に意識をしたことは?

入試当日は、やはり緊張するものなのでしょうか?緊張したとき、先輩たちはどうしたのでしょうか?語って頂きました。

長嶋さん

武井さん:緊張する方です。入試当日もお腹が痛くなったり手に汗を握ったりしていました。その時に、おばあちゃんに教わった深呼吸の方法(短く吸って長く吐く)をやったら、落ち着けて、いつもの教室を思い出してリラックスできました。

岡さん:緊張しやすい方なので、塾の先生に「笑おう」と言われていました。無理やりにでも笑顔作ると、リラックスして入試に取り組めました。

長嶋さん:(吹奏楽部の引退が9月だったため)受験勉強を始めるのが遅かったので、受験直前まで焦っていました。当日は「絶対受かる」「余裕だろ」と自分に思い込ませることで、いつも通り取り組めました。

小布施さん

土屋さん:1年間勉強を頑張ってきました。その自信があるから、公立の入試はそこまで緊張しませんでした。(私立の入試は緊張したそうです)

小布施さん:テストで緊張しないタイプで試験当日も緊張しませんでした。負けず嫌いなので、上位で受かりたい!緊張よりも「やってやるぞ!」という気持ちで取り組みました。

祖母

【まとめ】緊張した時の対処法を、先に決めておこう!

試験前日に「終わった教科の振り返りはしない」と決めていました。

Q受験当日、難しかった数学、その後の切り替えはどうしましたか?

今回の入試は2科目目の数学で難問が多く「思うように解けなかった」という先輩も多かったようです。その時、先輩たちはどう切り替えたのか?語って頂きました。

岡さん

岡さん:本番に焦りたくないから、前日に「終わった教科の振り返りはしない」と決めていました。数学が終わったら次の科目の準備をしました。

内山さん:追い詰められた感じがしました。「一問でもミスしたらいけない」と焦りが大きく、気持ちを落ち着けようと、先生や友達が書いてくれた手紙を見ました。それで落ち着けたので、とにかく次の科目を頑張ろうと切り替えました

内山さん

武井さん:僕も数学が苦手教科です。「大問1を絶対に落とさない」と決めて、他の問題は「30秒考えて分からない所は飛ばす」と決めていました。いつもよりも飛ばすところが多かったけど予定通りだったので焦りはなかったです。

小布施さん:数学は元々苦手な教科でした。先生からも「取れる所をきっちり取ってくればいいから」と言われていて、入試当日も自分なりには頑張れました。午後の(受験科目である)理科と英語が得意だったので、数学ではショックを受けたけど「得意教科で巻き返そう」と数学のことは忘れることにしました。

土屋さん:自分は数学が得意です。「自分が数学ダメだったら、周りの人もダメだ」と思い込んで切り替えました。

【まとめ】自分のルールを決めておくと、うまくいかなかった時も焦らない!

Qスクール21の先生の言葉で一番印象に残っているものは?

先生との思い出が多いのもスクール21の特徴。先輩たちの記憶の残っている先生の言葉を1つずつ挙げて頂きました

内山さん:内山さんなら大丈夫だよ

SUのクラスで一番低い点を取ってしまって「やっぱり志望校を変えた方がいいんじゃないか」と不安なった時の教室長の言葉です。自分よりも自分のことを信じてくれました。「大丈夫だよ」と言う言葉で「もうちょっとやってみよう」と思えました。周りが信じてくれることが力になりました。

土屋さん:本当に全力でやっているのか?
土屋さん

中3の秋、まだ部活で駅伝を頑張っていて勉強がおろそかになっている時に言われました。自分では頑張っているつもりだったけど、受験の中で自分を見つめ直すきっかけになりました。

小布施さん:これが受験本番じゃなくてよかったね。まだ時間あるから、ここからがんばれば大丈夫

12月の北辰で一番悪い結果が出た時に、担当の先生に結果を見せに行って言われた言葉です。得意教科が悪くてショックを受けていたけど、「いつまでもショックを受けてい場合じゃないな」と当日まで頑張れる言葉になりました。

長嶋さん:長嶋さんなら大丈夫!

S先生が受験前に明るく言ってくれました。ありきたりな言葉だけど、受験前は重くなりがちだから、明るく言ってくれたのが自信になりました

Q後輩へのエールをお願いします!

小布施さん:志望校が決まっている人は、目標に向かって意志を曲げずに貫いてください。決まっていない人は、まずは自分が将来や高校でやりたいことを明確にして、それに合った努力をして頑張ってほしいです。

内山さん:成績が低くても、スクール21なら頑張ろうと思えば頑張れる環境が整っています。周りが勉強していない時に勉強すると成績は上がります。成績を上げたいなら塾に来て頑張ってほしいです。

長嶋さん:みんなが受験勉強をしているときに成績を伸ばすのは想像以上に難しいです。でも行きたい高校なら目標を変えずに頑張ってほしいです。

岡さん:最後まであきらめずに頑張ってほしいです。ボクも自信はなかったんですけど、信じて取り組めばいい結果が出ると思うので、最後まであきらめずに夢に向かって頑張ってほしいです。

土屋さん:後悔しない生き方をしてほしいです。自分で決めたからにはしっかり努力をして、もしダメでも頑張った過程は自分のものになります。

武井さん:どんなことでも努力すれば成功できます。僕は成績が悪くてSUには滑り込みで入って「ホントに浦高受かるのか?」と疑問だったけど、努力してよかったです。努力は惜しまずにやってほしいです。

生徒




今回記載した以外にも「夏休みを乗り越えた秘話」「受験が近づいた時に、一人じゃないから頑張れた話」なども聞けました。それは次号以降でも紹介していきますね。

※語ってくれた先輩たちの言葉は、読んでも分かりやすいように語尾などを修正している部分があります。

先生たちのちょっとしたストーリー

川口南教室教室長 口澤先生

「若い人たちは冷めているのか?」そんなことはなかった。
大学生の頃に演劇に取り組んでいた口澤先生は、「塾講師の仕事と演劇は似ている」と感じたそうです。
演劇ではメンバーそれぞれに持論があり、夜通しお互いの演劇論をぶつけ合うこともしばしば。塾の世界でも講師それぞれに想いがありました。「どうやったら生徒の成績を伸ばせるか!」「どう伝えたらいいか!」と夜通し議論することもあったそうです。一人だけ頑張ってもダメで、皆で力をあわせて成果を生み出せる点も似ていました。
違ったのは直接言葉をもらえる点。塾では、生徒さんや保護者さんから「おかげで成績が上がりました」「合格できました」という声を頂けます。口澤先生は「演劇より面白い」とやりがいを感じるようになりました。

◆生徒のことを想っていないのかな?

時代が変わると、以前のように「夜通し激論を交わす」ことはなくなりました。後輩の講師たちは昔の人よりも物静か。「アツくないのかな、生徒のことを想っていないのかな」と疑ったこともあったそうです。が、違いました。「これは簡単に作れる黒板じゃない!」後輩講師が授業をした後の黒板を見て、口澤先生は若い講師たちも生徒のことを想っていると感じ取ります。「おとなしく見えるけど、この仕事にかけているしアツイものを持っている」と。生徒も昔より大人しくなったけれど、中に秘めているものはアツい。口澤先生はそれを信じるようになりました。

◆デジタル以外も大切

デジタル化が進んで、人と人との結びつきが薄らぐような風潮がありますが、そんなことはありません。「だからこそアナログの関係が大事だ」と口澤先生は語気を強めます。デジタル化によって、効率的な勉強はできるようになる。でも、一緒にがんばり共感し合えるのはやっぱり人と人。みんなで力を合わせて完全燃焼し、最高の成果を出す。そうした場を作るべく、口澤先生は今日も熱弁をふるいます。


所沢教室教室長 小野崎先生

生徒と一緒に取り組む理由
前職で部下の指導を通じて「教えて育てる」ことに魅力を感じた小野崎先生は「それをメインにしたい」と塾業界に転職しました。ただ、入ってみると想像と違ったことがありました。
それは「生徒さん一人一人にドラマがある」と言うこと。

◆この子はどうしたらいいだろう?

塾業界に入った当初、小野崎先生は「やらせる型」の教え方ばかりしてたそうです。「これだけやれば大丈夫!」「この分量やっといて」と。それが変わった背景には、ある生徒とのやり取りがありました。
勉強は嫌いだけど、それなりの高校には進学したいという生徒。「これだけやっていて」と学習量を伝えてもついて来られない。宿題はやらないし、すぐに匙をなげてしまう。「この子はどうしたらいいだろう?」と悩んだ結果、小野崎先生は、もっとその生徒と一緒に取り組むようにしました。問題文を読んであげたり、横について説明をしたりと。するとある時、その生徒の授業に対する姿勢が変わったのです。それまではダラーっとした姿勢でいたのに、急にピシッといい姿勢で座っていました。「どうしたの?急に」「だって、姿勢と成績アップには関係があるって先生が言ったから」生徒は小野崎先生の言葉を受け止めていたのです。みごと志望校合格を勝ち取り、小野崎先生の姿勢も変わるきっかけになりました。

◆夢を叶えてあげたい

小野崎先生は「生徒のやる気を引き出すこと」「一緒に取り組むこと」を大切にしています。「いつまでに○○をやろうね」と約束をしたら投げっぱなしにしないで、進み具合を気に掛けます。そして一緒に前に進む。
「夢を叶えてあげたい」と小野崎先生がハッキリ言葉にできるようになったのは2年ほど前から。子どもたちが夢を叶えていく姿を見て「自分の中で筋が通った」そうです。生徒一人一人にドラマがある。夢を叶えられるよう、小野崎先生は生徒のやる気を引き出し、一緒に進んでいきます。

中1生向け 先輩たちからのメッセージ
中学生活を充実させるコツ!

中学に入って「え、小学校とこんなに違うの?」と驚いていませんか?先輩たちも同じ道をたどってきたんですよ。先輩たちに「中学に入って変わったこと」「中学生活で好きなこと」を聞きました。参考にして、これからの中学生活を充実させてくださいね!

中学生

中学に入って変わったことは?

【授業など】

○先生が教科ごとに変わり、一人一人のテスト問題の出し方がバラバラで大変な所です。
○教科によって先生が違って、その分、プリントなどの保管物がとても増えたこと。
○授業時間や移動教室が増えたため、よく時計を見るようになった。また、よく復習するようになった。
○授業のペースが小学生のときよりも速くなった。
○1日の勉強時間や量です。小学校より難しいので復習をしないといけなくなりました。

【テストなど】

○小学生までは、なんとなくやっていましたが、中学校は成績に入るので頑張りました。
○テスト前に勉強したり、先生が大切だよと言った所を復習したりすることです。
○テストが年に五回しかないので日ごろからの勉強が大切になります。
○テスト前に何日までに何ページまでなど、教科書ワークを自分で進めることです。

中学生

【自主的にできることなど】

○小学校よりも自由に意見を交換できる機会が増えました。その分、1人1人の責任も重たくなりました。
○学校で取る行動が、自主的なものになったり、自己責任になったりする(先生は面倒を見ない)。
○いろんな種類の人たちと仲良くなれるので、個性や趣味を広げたり新しい自分に出会えること。
○自分たちでイベントを企画し、実行できるようになったこと。

【その他生活関連】

○部活動があること。上下関係を意識するようになったり、休日の過ごし方も変化した。
○とにかく忙しくなります。勉強に部活に大変で自由時間が少なくなるので、やりたいことはやろう!
○チャイム前着席に厳しくなった。今までは「気をつけてね」くらいの注意だったけれど怒られるようになった。

授業やテスト、部活で忙しくなったと感じる反面、自分たちで自主的に進められることが増えてやりがいを感じている先輩が多いみたいですね。みなさんはどうですか?

中学生活で好きなことは?

【部活など】

○中学生から部活が始まります。小学校と違い、本格的で休日や長い時間の練習もあり、楽しいです。
○部活が楽しいことです。大変ですが、友達と一緒に好きなことを一生懸命できるからです。

○好きな部活に入れること。たくさんある部活の中にしたいことが1つはある。
○部活でちがうクラスや学校の人と仲良くなれて、楽しく部活をやることができること。
○先輩達がおもしろいから部活が好き。
○部活動でみんなとワイワイすること。それでわかることもあるし、何より楽しいから。
○合唱部なので、家などで大きな声で歌えない分、歌えることが良いので大好きです。
○部活では公式の大会や練習試合で違う中学校との交流が増えて楽しいです。

サッカー

【授業内容など】

○歴史の授業が好きです。難しいところも多いけど、結び付いた時に気持ちがいいからです。1つ1つ深くやるようになったから社会の授業が小学生のときより楽しくなりました。
○国語が好きです。今年からタブレットを使ってやることが多くなって面白いです。
○理科の実験などが増えたり楽しい実験などが多くなったりして理科が好きな人はいい。

【その他】

○教科書ワークを進めること。教科書ワークは自分で計画的にやるのもので、計画通りに進んだら嬉しいから。
○授業で友達と意見を交換する時間があること。理由は、いろんな人の意見が聞けて楽しいから。
○体育祭など、クラス全員で取り組むものは結果がどうであれ、全力でやれば楽しいから。
○体育祭などの行事、生徒が企画・運営するので、小学校より活躍の場が増えます!

部活にやりがいを感じている先輩が多いですね。小学生の時よりも授業で深く学べるところも中学の違う所ですね。みなさんも勉強や部活など、熱中できることを見つけて、中学生活を充実させて下さいね。

中2生・中1生向け 定期テストで高得点を狙え!
<1学期中間テスト編>

新学年1回目のテストからスタートダッシュを決めよう!高得点を狙うための勉強のポイントとよく出る問題をスクール21の先生がこっそり明かしてくれました。高得点をとるために必須なポイントですよ!

1年生

英語英作文で自己紹介できるように!

・教科書のQRコードを読み取って音声を聞き、教科書を見ながら真似をして音読する習慣をつけること。
・小学校6年生の教科書で学習した主な表現を復習しておくこと。また中1教科書の試験範囲の「iワーク」該当箇所を必ずやりきること。
・自己紹介をする英作文が頻出なので「わたしは~です」「わたしは~出身です」「わたしは~歳です」「わたしは~が好きです」「わたしは~したいです」などの英文を書けるようにしておくこと。

数学答えの書き方など、先生ごとの細かなルールにも注意を!

・学校のワーク・iワークなどは、学校の授業で学習したらすぐにでもやること。テスト1週間前には、範囲内の問題を解き直しまで含めてすべて終わっている状態が目安。
・テスト直前は間違えたワークの問題を再度解き直し、自分で正解まで辿り着けるか確認すること。
・学校の先生の授業中の発言をしっかりと聞いておくこと。答えの書き方など、細かなルールがある場合がある。

国語詩が出る!先生が話した言葉もメモしておこう!

・定期テスト対策のスタートは「授業をしっかり受けること」。また、黒板に書かれたことだけでなく、先生のおっしゃったこともメモしておくこと。
・中学校の定期テストは「何となく覚えている」では高得点が取れない。漢字や語句の意味まで含めて「きちんと覚えきる」こと。
・中1の1学期中間テストでは「詩」が多く出題される。詩の分類や表現技法をきちんと理解し覚えておくこと。

理科実験ノートをしっかりとると得点アップ!

・定期テストでは、教科書やワークはもちろん実験や観察からも多く出題される。実験のノートはしっかりとっておくこと。
・実験や観察で「注意すること」は理由も含めて覚えること。
・重要な用語はただ暗記するのではなく、説明ができるように覚えること。

社会世界の国々に興味をもって学習しよう!

・試験範囲の課題で出されたワークやプリントは「一度やったら終わり」ではない。間違えた問題は、覚えるまで繰り返し解くこと。
・社会は暗記科目。学習量の差がそのまま得点の差としてはっきり出るので、十分な学習時間を確保すること。
・中1の中間テストは多くが世界地図からの出題。地図の見方を身に着けるとともに、世界の国々に興味を持って学習に取り組むこと。

2年生

英語不規則動詞の過去形の復習を忘れずに!

・教科書のQRコードを読み取って音声を聞き、教科書を見ながら真似をして音読する習慣をつけること。
・試験範囲の「iワーク」該当箇所を必ずやりきること。
・中1学年末テストの試験範囲以降をしっかり復習しておくこと。特に「不規則動詞の過去形」をしっかり覚えておくこと。

数学今から、素早く正確な計算力を高めよう!

・学校のワーク・iワークなどは、学校の授業で学習したらすぐにでもやること。テスト1週間前には、範囲内の問題が解き直しまで含めてすべて終わっている状態が目安。単項式・多項式の計算が中心になるので、日頃から速く・正確に計算する練習をしておくこと。
・テスト直前は、間違えたワークの問題を再度解き直し、自分で正解まで辿り着けるか確認すること。
・テスト範囲をしっかりと確認すること。中1の内容が含まれる場合が多い。iワークの各章の最初にある中1内容の復習ページなどが利用できる。

国語中1で学習した文法の復習をしっかりと!

・中2の1学期中間テストでは「中1内容の復習」が試験範囲に含まれる場合が多い。特に「中1で学習した文法」は出題される可能性が高いのでしっかりと復習しておくこと。
・中1のときと比べ、教科書で扱う文章の内容がより長く抽象的なものになっている。これまで以上に「内容の理解」に努めること。
・なじみのない抽象的な語句や複雑な言い回しも増えてくる。こまめに辞書を引くなどして意味を確認し、理解しておくこと。

理科授業でやった化学式や化学反応式は必須!

・中2の1学期中間テストでは「中1の3学期内容」が試験範囲に含まれることがよくある。「大地の変化」など、中1の3学期に扱った内容も確認すること。
・教科書とワークの他に、実験・観察のノート・プリントも見直すこと。
・化学式や化学反応式が試験範囲になることが多い。授業で出てきた化学式と化学反応式は必ず覚ること。

社会歴史は「因果関係」も理解すると得点アップ!

・作問担当の先生が変わると、出題傾向もガラッと変わるのが社会のテスト。どのような問題が出ても失敗しないよう学習時間を中1時よりも多めに確保すること。
・中2から学習する日本地理は、小学校でも習ったことが多く出てくるため平易な感じがしてしまう。しかし新しい知識も多いので、決してあなどらないこと。
・歴史は中世以降の学習に入り、細かい知識の定着はもちろん出来事の因果関係の理解が今まで以上に重要となる。学習で生じた疑問点や不明点はそのままにせず必ず先生に質問すること。

社会

保護者の皆さんの声 スクール21ってどんなイメージですか?

スクール21に通う生徒の保護者さまに答えて頂きました。高いご期待を頂いているのがひしひしと伝わってきます。

◆こどものヤル気を引き出してくれる塾。親の力ではここまで伸ばしてあげることはできなかったので感謝しております。
◆娘が授業をとても気に入っているから通わせています。人見知りだけど、個別でなくても大丈夫みたいです。
◆塾らしい塾。丁寧さ熱心さがある。口先だけの営業マンぽさがなくて信頼できる。
◆先生方が丁寧に対応してくださり、安心してそして信頼して通わせることができる塾です。
◆成績を向上させる為のシステムが確立している。
◆面倒見の良い、一人一人のニーズに応えてくれる一生懸命な、でも面白い先生が多い塾!
◆強い熱意を持った先生方ばかりで、その雰囲気が子どものやる気にも繋がっていると思います。
◆「わかる」喜びを与えてくれる塾「わかるまで」教えてくれる。
◆先生方や、受付の方がとても親切。上のクラスはとても勉強熱心で落ち着いて勉強できる。
◆生徒の身になって、寄り添って教えてくれる塾
◆授業のスピード感もほどよく、わからないところは当日中に解決できるよう寄り添ってくれる塾
◆闘争心をもやさせる塾
◆5教科に対応していて、きちんとフォローもしてくれる塾
◆学習面のサポート力が素晴らしい!安心して子供を預けられます。
◆先生が皆さん親切に教えてくださる塾です!娘は何度も質問しに行きますが、根気よく丁寧に教えてくださいます!大変感謝しております!
◆マメに保護者会や面談があり、また月例テストなどで状況がわかりやすい。内容の割にコスパが良い。
◆面倒見が良い。教材が良い。メソッドがしっかりしている。
◆一緒に学ぶ仲間がとてもいい刺激となり、仲間に負けないぞと自分自身も頑張るスイッチが入る。共に難しい問題にもチャレンジし、学習が深まる。通塾して3年ですが学校では感じられない事を、スクール21で体験させてもらっています。
◆その子に合った進学を導いてくれる塾。苦手な所を見つけてくれて、見捨てないで見てくれる先生がいます。
◆良い意味でしつこい塾!与えられた課題を、全部きちんとやれば、絶対成績が上がるよ!と、知り合いにも言っている。でも、ちゃんと、課題をやらなければ、成績は上がらない。
◆保護者向けの手紙やメール配信などがとてもしっかりしていて本当に分かりやすい。安心できる。2者面談もあり子供の様子が分かったり、相談したりできる。子供が苦手な問題があったら、時間をかけて理解できるまでしっかり教えてくれる所がとにかくありがたい。

※2021年に頂いたアンケートからの抜粋です

「分かる!」「そうそう!」と思う回答はありましたでしょうか?先生たちも、この期待に応えられるよう日々自らを高め合っています。これからもご期待ください!

公立中高一貫校合格コース生向け 大特集!公立中高一貫入試で合格を勝ち取ろう!

公立中高一貫校の入試は年々難しくなっています。入試問題のレベルが上がっていることもありますが、スクール21を含め入試対策自体のレベルが上がり受験生のレベルが上がっていることも理由です。さらに、受験する中学によって求められる力が違うことも難度を高めています。倍率は3・8倍~7・7倍とかなり狭き門。合格を勝ち取るには、受験する中学入試の傾向を掴み、求める力を効率よく徹底的に伸ばすことが必要です。「大宮国際中」「浦和中」「川口市立高附属中」の入試について、傾向と合格に必要な力を徹底分析しました。

大宮国際中

1:倍率

今回で4回目となった大宮国際中の入試ですが、昨年度の3・9倍から4・25倍にアップしました。公立中高一貫校の注目度が上がっていることが読み取れます。

2022年度大宮国際中 入試状況

2:今年度の出題傾向と大宮国際中の特徴について

今年も一次選抜では適性検査A・Bが行われ、二次選抜では適性検査Cと集団活動が行われました。
集団活動はグローバススタディ(GS・さいたま市立小学校で行われている英語の授業)で身につけたグローバルコミュニケーション力を見る、というものです。この集団活動に関しては、不安に感じている生徒さんや保護者の方も多いようです。ですがこの集団活動で問われる内容というのは、普段の小学校で学習している活動とほぼ同じ内容になりますので、あまり神経質になる必要はないでしょう。
適性検査Aの文系問題では、バブルチャートというグラフが登場しました。バブルチャートを知っている受験生は皆無だったでしょうが、問題文の中でバブルチャートの説明がはいっているので、それを読んでいけば理解できたと思います。このように受験生がこれまでふれたことのない表し方について、問題文や説明から考えて正答を求めるのが、大宮国際中の入試問題の傾向です。

これまでふれたことのない表し方でも問題文を読めば理解できる

適性検査Bでは数学問題を取り上げてみます。算数問題は、大宮国際中の入試で大きく得点差がつき、合否を左右する問題です。算数問題の攻略が入試の合否のカギを握る、と言ってもいいでしょう。ここではじゃんけんゲームが登場しています。まずこのゲームのルールを正確に理解することが求められます。さらに情報を理解して、自らが図や表を書き、まとめた図をもとに、試行錯誤をくりかえしながら正答を導きだす力が必要になります。
適性検査Cでは、「日本でくらす外国人」についての発表原稿の作成という問題が出題されました。昨年は「海外留学」をテーマにした作文の問題が出題されました。「国際」の文字が名前に入っているだけに、海外を視野に入れた問題を出題する傾向が強いです。

3:大宮国際中が求めている力とは?

【国語】>速読する力/心情や考えを読み取る力/短時間で最適解を選択する情報処理力
【社会】>様々な資料から素早く情報を読み取る力/会話や資料の中から情報を処理する力/知識や自分の考えを説明する力
【理科】>様々な資料から素早く情報を読み取る力/現象を説明する力/身の回りのことを読み解く力
【算数】>イメージを具体化する力/規則の理解と、情報を整理する力/課題を解決するために、より良い方法を導く力
【適性検査C】>様々な資料から情報を読み取る力/正しく分析し考察する力/文章にまとめ上げる記述力

浦和中

1:倍率

昨年度の6・9倍から7・65倍にアップしました。8名に1名しか合格できない狭き門です。

2022年度さいたま市立浦和中 入試状況

2:今年度の出題傾向と浦和中の特徴について

適性検査ⅠⅡⅢともに出題形式についての大きな変更はありませんでしたが、問題には一部、変化が見られました。
国語では、四択問題と書きぬき問題が中心で記述式は出題されませんでした。これは例年通りの傾向です。ただし、問題文の量が明らかに長くなりました。物語文では1800文字の文章が取り上げられました。昨年の1100文字、一昨年の1200文字と比べるとかなり長くなっています。また、四択問題では1つ1つの選択肢の文章も長めになっていました。多くの情報から素早く情報を処理する力が、ますます強く求められているということです。 社会では「情報社会・携帯電話の利用状況」がテーマとなりました。このようなテーマが出題されるのが浦和中の特徴です。2019年はインターネットショッピングや音楽ソフトや音楽配信がテーマになり、2021年はIoTや太陽光発電・電気自動車などスマートシティがテーマとして出題されています。大人の世界での日常や問題点であっても子どもの世界では非日常。自分の身近なことだけでなく「世界で起きている様々な変化」にも興味を持ってほしいという中学校側の意図と捉えられます。

四択問題では1つ1つの選択肢の文章が長い

適性検査Ⅱの算数と理科については、難度の高い問題が増えていました。
算数の問題では、保護者にとってはなじみの深い、「とうふの切り方」をテーマにした図形問題が出題されました。算数の問題を日常の生活の中に落とし込んで出題されるのは適性検査型問題でよくあるパターンです。問題文に書かれた豆腐の切り方の手順どおりに、実際に手を動かし、試行錯誤しながら正答を導き出す力が問われています。
難度が高い問題が増えた反面、それほど難しくない問題もあります。どこに時間を割くかなど入試時間内に効率よく問題を解くスキルが重要です。
適性検査Ⅲでは昨年、「運動不足の解消」がテーマとして取り上げられました。運動不足に共感する子どもは多くありません。自分の身の回りや教科書だけでなく、自分以外の世代の人が何を感じ・考えているかなど世の中の様々なことに関心を持つこと。そして解決策を考えて提案できる生徒に育ってほしいという、中学側の意図と捉えられます。

実際にとうふを切ったことがなくても、頭の中で再現する

3:市立浦和中が求めている力とは?

【国語】>速読する力/心情や考えを読み取る力/短時間で最適解を選択する情報処理力
【社会】>様々な資料から素早く情報を読み取る力/会話や資料の中から情報を処理する力/知識や自分の考えを説明する力
【理科】>様々な資料から素早く情報を読み取る力/現象を説明する力/身の回りのことを読み解く力
【算数】>イメージを具体化する力/規則の理解と、情報を整理する力/課題を解決するためにより良い方法を導く力
【適性検査Ⅲ】>様々な資料から情報を読み取る力/正しく分析し考察する力/文章にまとめ上げる記述力

川口市立高附属中

1:倍率

昨年の7・1倍から5・08倍にダウンしたものの、チャレンジ層の減少から難度に変化はありません。

2022年度川口市立高附中 入試状況

2:今年度の出題傾向と川口市立高附属中の特徴について

適性検査1ⅡⅢ・作文ともに、出題形式には大きな変更はありませんでした。ただ、附属中は他の2校とはかなり違う傾向があります。適性検査ⅡとⅢは理系問題であり、理系重視が大きな特徴です。
理系重視ということで文系科目が軽視されがちですが、合格を勝ち取る生徒は、文系科目でも確実に得点をしています。文系科目では記述式が多いことが特徴です(国語だけでなく社会でも)。他の2校とは異なる点です。附属中の国語では、短時間で本文・問題文から心情や考えを読み取る力と自分の考えや意見を文章にする力が求められています。
理科は「てこの原理」が出題されました。これは例年通りで公立中高一貫校の入試ではオーソドックスな問題だったと言えます。

対して算数には特色があります。今年は「速さ」「植木算」「場合の数」とさまざまなバリエーションの問題が出題されました。速さの問題は「目的地までもっとも早く到着する行き方」を答える問題で、公立中高一貫校ではよく出る問題パターンです。植木算の問題は私立中学の入試でよく出る問題のパターン。「場合の数」は小学6年生12月に習う内容からの出題でした。このように幅広い範囲から出題されるのが附属中の特徴です。
また算数では「立体図形(立方体)」の問題も毎年のように出題されています。開校前に配布されたサンプル問題にも掲載されていることから附属中では頻出の内容です。

植木算は私立中入試でよく出されるパターン

適性検査Ⅲは高度な算数の力が求められる問題でした。都内の難関公立中高一貫校で出題されるレベルの問題が出題されました。昨年・今年と2年連続でプログラミングをテーマにした問題が出題されていることからも、論理的な思考力を求めていると見ることができます。
附属中の入試はかなり理数系にかたよっています。高い算数の力が求められている背景には、入学した生徒には将来的に国公立大学をはじめとした最難関レベルの大学への進学を期待していて、理系に強い生徒を選抜したいのではないかと思われます。

3:川口市立高附属中が求めている力は?

【国語】>速読する力/心情や考えを読み取る力/自分の考えや意見を文章にまとめ上げる力
【社会】>々な資料から素早く情報を読み取る力/会話や資料の中から情報を処理する力/知識や自分の考えを説明する力
【算数】>イメージを具体化する力/規則の理解と情報を整理する力/課題を解決するためにより良い方法を導く力
【理科】>様々な資料から素早く情報を読み取る力/現象を説明する力/身の回りのことを読み解く力

合格力を効果的・効率的に高めよう!

受験する中学校によって入試の出題傾向が違うことはもちろん、中学校が生徒に求めている力が違うこともお分かり頂けましたでしょうか? 限られた時間の中で合格力をつけるには、やみくもに勉強をしていては非効率です。受験する中学校が求めている力に合わせて効率的に高める必要があります。 たとえば、大宮国際中や浦和中の国語では「速読する力/心情や考えを読み取る力/短時間で最適解を選択する情報処理力」が求められます。その力をつけるためには、時間を区切って文章を読む速読トレーニングや、同時に心情や考えを読み取る文章読解トレーニングが有効です。また記述問題だけでなく選択問題を数多くこなすことで、最適解を選択するための情報処理力を高めることができます。

情報処理力を高めるための選択問題に集中して解く

対して川口中の国語では、「速読する力/心情や考えを読み取る力」に加えて「自分の考えや意見を文章にまとめ上げる力」が求められます。文章をまとめる記述力は、習熟に時間がかかる上に、小学校の学習ではあまり養えない力です。小4・小5といった、できるだけ早い時期から手順をふみ、できるだけやさしい問題、少ない文字数から学習をスタートするとよいでしょう。

見て分かること、自分の考えを別に記述する

受験で勝つために必要な力は中学ごとに違います。市販の中学入試用テキストは汎用的なものになり、各中学に合わせたものはありません。スクール21では、どこよりも効果的・効率的に力を身につけてもらうため各中学校専用テキストを独自開発しています。毎年出題される頻出テーマについては徹底的に繰り返し学習し、各中学が求めている力に対しては、その力を伸ばすための専用テキストを使用して学習。各年度の入試傾向も徹底分析してテキストに再現。毎年最新版に更新をしています。今考えられるベストのテキストを使って、効果的・効率的に合格力を高めましょう。

メッセージ 中学受験部部長 永野

公立中高一貫校は、大学受験に圧倒的に有利な中高一貫教育が公立の中学・高校と同程度の学費で学べることから、高い人気と入試難度を誇ります。さらに、「算数・国語・理科・社会」といった通常のテストと異なり、適性検査型とよばれる独特の入試が行われることから合格には事前の対策が重要です。スクール21では、各校ごとに異なる入試問題を徹底的に分析。合格のための「完全プログラム学習システム」に基づき、各校の入試傾向にあわせたオリジナルテキストを作成。リハーサルテストや入試そっくりテストを繰り返し実施して、合格へと導きます。公立中高一貫校受験は、「埼玉県の入試に強い」スクール21にぜひおまかせください!

スクール21のオリジナルテキスト(VWコース・KWコース)

編集後記

今号は1面と4面で2022年度の埼玉県の公立高校入試と公立中高一貫入試を分析しています。受験生は勿論こと、それ以外の方にもためになる情報が満載です。 2面ではこの春に浦高、一女、大宮に合格した先輩たちのインタビューを掲載しました。今後もインタビュー記事を掲載していきますので、ご期待ください。3面は間近に迫った中間テストでの学習のポイント(中1中2)や、新中1生に向けての先輩たちの「中学生活を充実させるコツ」を掲載してあります。ぜひ参考にしてください。(糸)

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