小4算数の指導例|「倍の計算」の指導法
4年生の算数は応用問題と言われる問題はほとんどでてきません。3年生までも、問題の「本質」を理解するよりも計算のやり方などの「ルール」を学ぶことが多くありました。この状態でいきなり考え方を理解をまず先に行うのは、難しい生徒も出てきます。これは図に数値を正しく書けていなかったり、図を元に式を立てる練習をしていないために起こります。ですので、まずこう解く、という「やり方」を先に見せ、その後、考え方を提示し理解を定着させていきます。つまり、4年生という段階では、まず、道具的理解を先行させ、その後に、本質的理解に迫るのです。このことを「倍の計算」の指導例を使って紹介しましょう。

3×□=12の□、にいくつがあてはまるか、という問題です。
こうすると□=4というのは簡単に出てきます。かけ算であてはめても出せますが、ここでは「12÷3=4」で求めることを見せます。ここで「何倍ですか」ときかれたら「わり算」を使うという「やり方」を学びます。

数は大きくなりましたが、ここでは「何倍か」を聞かれているので「わり算」をつかって、
120÷24=5 答え 5
と求めることは容易です。
数が大きくなっても「やり方」は変わらないことを確認した上で、「なぜわり算を使うのか」を考えていきます。

このイメージを作っただけではまだわり算を使うことは理解できません。今回は大きさを比べてみることで分かりやすくなります。

このようなイメージかできれば、「何倍かを求めるためには、わり算を使う」ことが直感的に理解できるようになります。
「倍の計算」については上記のように指導をして、解き方(式)を先行させた後に「イメージ」で理解を定着しています。